三崎口駅が開業するまでは
三浦半島南部へのアクセスを担う
バス路線の拠点としても賑わっていた三浦海岸駅
しかし三崎口駅開業後は、
海水浴シーズンを除けば賑わいは失せ
駅前も陽が沈めば薄暗くて寂しくなっていました。
そこで地元商店主有志たちが
「三浦海岸まちなみ事業協議会」という
組織を立ち上げ
駅前にクリスマスのイルミネーションを計画
1997年に
山から花の付かない桜の木を持ってきて
イルミネーション点灯用に植えます。
その時、地元の人の
春の桜の花が楽しみという声を受け
ならば花が咲く桜の木を植樹しようという
はこびになりました。
この時、
1966年の三浦海岸駅開業直後に
駅前に開店した「いろは寿司」の店主
長嶋さんは、
春を待ち焦がれる人たちの気持ちを掴み
町おこしにもなる
河津桜の植樹を考えます。
さっそく河津町に出向くも
門外不出とのことで
苗木を分けてもらえません。
幾度も河津町に足を運びお願いすると
1999年1月
河津町から350本の苗木が届けられます。
それから20年余り
今では、1000本の河津桜が植えられ
多くの観光客が訪れるようにもなりました。
ソメイヨシノではなく河津桜という選択
粘り強い河津町との交渉
そして毎年、桜の開花に合わせて
菜の花の種を植えたり
桜並木に足を運び、
手入れを欠かさない
長嶋さんをはじめとする人達の努力が
三浦海岸の2月を作ったのです。