江ノ電300形 満福寺

江戸時代、
義経浄瑠璃・歌舞伎の中で
悲劇のヒーローとして描かれたことで
判官びいきの人達にウケて
義経ゆかりの満福寺には
江の島詣のついでに
立ち寄る人も多かったといいます。

この寺の本堂には、
鎌倉彫の技法を取り入れた漆画で、
吉野山での静御前との別れの場面や
腰越状をしたためる場面
弁慶の立ち往生の場面など
義経主従の生涯が描かれた
32面の江戸時代の襖絵があります。

その他にも江ノ島詣を描写した
浮世絵なども飾られていました。

その浮世絵に描かれていたのは皆、女性

なぜ?

不思議に思って観ていました。

移動に厳しい制限がかけられていた
江戸時代の旅と言えば
寺社参詣という形を借りた「信仰の旅」

大山阿夫利神社江島神社を参拝する
「大山・江島詣」が
江戸から近いこともあり
ブームになったのですが
大山は下社から先は女人禁制

一方、江の島は江島神社のご祭神が
奥津宮の多紀理比賣命(たぎりひめのみこと)
中津宮の市寸島比賣命(いちきしまひめのみこと)
辺津宮の田寸津比賣命(たぎつひめのみこと)という
三姉妹だったこともあり禁足地とされず
圧倒的に女性が多い観光地となったというのが
浮世絵に女性ばかりが描かれていた
事の真相らしいです。