江ノ電と紫陽花 2015 (阿佛邸旧跡の石碑のガクアジサイ)

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稲村ケ崎3号踏切の脇に
阿佛邸旧跡の石碑があり
毎年その前には、小さなガクアジサイが咲きます。

そのガクアジサイのピークは過ぎていて
鮮やかな色も失せていたので
今年は、そのガクアジサイ江ノ電の組み合わせは、
スルーしようと思っていました。

立ち去ろうとした瞬間、踏切が鳴り出します。

江ノ電が通過するまで踏切を渡れないし
せっかくだから江ノ電を撮ってから移動しようかと
カメラのスイッチを入れます。

すると私の脇を駆け抜けていったのは、300形。

急に奮い立ちますが、
構図を作るのが精一杯でピントが・・・・



この石碑がある場所、
実は、阿佛が住んでいた場所ではありません。

 
十六夜日記後半の鎌倉での日々を記す「 東日記 」の冒頭部分

東にて住むところは、月影の 谷とぞいふなる。
浦近き山もとにて、風いと荒らし。
山寺の傍らなれば、のどかにすごくて、波の音、松の風絶えず、
都のおとずれはいつしかおぼつかなき程にしも、 …
 (以下省略)。
 
ここに出てくる山寺とは、
当時広大な極楽寺の寺域のうちにある塔頭
月影ケ谷にあった

   月影地蔵四王院法蔵院無常院などの子院のことでしょう。



別な箇所の「このうしろの山」という記述は、
阿仏が住んでいた邸の背後に山があったことをしめしています。

山から「聖福寺」と「今熊野」が展望出来たそうで
聖福寺」は現存しませんが
「今熊野」は極楽寺の東の熊野新宮のことかな。(たぶん)