都電(水彩画風画像)ー追想

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近頃、歳をとったなと思わす事が多い。
じーんとくるCMやドキュメンタリーを見るとすぐに涙が溢れ
現実にありえないドラマをみて小言をいうようになった。
妻や子供達から加齢臭がすると言われ、体のあちこちが正常でなくなった。
そして、楽しかった昔を振り返る事も多くなった。
今日も学生の頃の愛聴盤の一つ、‘はっぴいえんど’の「風街ろまん」を聴きながら
大学生の頃に作っていた同人誌に発表した詩を読み返していた。
その詩を読んでも今よりずっと感受性があり、今の歳では、作れそうもない。

                  Inner Voice

          何も考えずに過ごしていけるのなら
        シャボンの中に居るようでこの世界はサーカス小屋
        政治家達は手品師の役で僕らを騙す

          人気のない海岸に捨て去られた袋の中の犬達
        彼等が仲間同士喰い合いその呻き声が聞こえると
        あの中に入っていたのは犬だけではないのかと思えてしまう

          川は鉄の色のように染まり空には黒い塵が舞う
        模造真珠のような女達の間を縫って歩いていくと
        すぐそこが人々が辿り着く空虚な地だった

                      1981年7月1日発行 同人誌「Communication」に発表

写真は、‘はっぴいえんど’の「風街ろまん」の内ジャケットに描かれた都電風景を真似て
鉛筆画風にしようかと考えていたのですが、この都電の色をなくしちゃったらつまらないと気付き
水彩画風に加工してみました。
時々、やってる鉄道の写真でレコード・ジャケット風のものを作ろうという私のお馬鹿な試みです。