京急 黄金町駅の惨劇

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黄金町駅に上下線の電車が滑り込もうとした時、空襲警報が発令。
乗客達は、黄金町駅で降ろされます。
戦闘機からの機銃掃射を避けるには、駅構内にいた方が安全だとみな駅の中に残ります。
黄金町駅には、周辺住民も集まり
いつもなら横浜上空を素通りして東京方面に向かう編隊をやり過ごそうと
ドキドキしながら時の過ぎるのを待っていました。
しかしその日は、違いました。
戦闘機や爆撃機は、いつもより低飛行で空が黒くなるほどの焼夷弾をここに降らしたのです。
黄金町駅一帯は、火に囲まれ
襲い掛かる熱風を避けようと駅の階段を這い上がる人々が、
折り重なるようにこの駅で焼死。
逃げ場を失った600人以上の命が一度に失われました。
1945年5月29日のことです。

ガード下の小さな駅舎

ガード下の一対の改札口

高架のホームに登る階段

ホームからは乗客が降り

逃げ惑う人は下から登り

最下段の階段に死体が連なり

第二段の階段に死体が連なり

第三段の階段に黒焦げの死体が連なり

第四段の階段に黒焦げの死体が連なり

第五段の階段に毛を焼かれた坊主頭が連なり

第六段の階段に毛を焼かれた坊主頭が連なり

第七段の階段に子供に向けた母親の手が連なり

第八段の階段に子供に向けた母親の手が連なり


第五十五段の階段に男か女か見分けのつかぬ死体が連なり

最上段の階段に男か女か見分けのつかぬ死体が連なり
                                           
                                       
~長編詩 黄金地蔵尊由来~