EF210 大丸谷坂のチャブ屋

この撮影地イタリア山には
根岸線石川町駅南口(元町口)から
大丸谷坂(おおまるだにざか)を
登ることになります。

現在は、お洒落な外観のアパートが建ち並び
ギャラリーやかき氷専門店(かき氷店 小桃)や
カヌレが大評判の洋菓子店などがあるこの坂
1860年代から日本在住の外国人や、
外国船の下級船員を相手にした
「チャブ屋」が16軒(女性約100人)ありました。

洋館造りのチャブ屋、
簡易食堂を意味する
英語の”チョップ・ハウス”が転じたものとされ、
1階にはダンスホールを備えたバーカウンターがあり
2階は宿泊ができる娼館でした。

このような施設は、
函館や神戸など他の港町にも存在していたらしいけど
横浜には大丸谷坂の他に本牧の小港地区辺りにもあり
規模が大きく「横浜独自の売春宿」などと
言われることもあったそうです。

港に居る外国船の船員を
リキシャマン(人力車夫)が誘い
チャブ屋に連れて行く仕組みが出来上がると
大丸谷坂は、とても栄えたのだそうです。

もちろんチャブ屋には、買春目的ではなく
当時のダンスミュージック=ジャズを聴きながら
お酒を飲みダンサーと一緒に踊って楽しむという
外国船の船員も数多くいたとか。

そんなチャブ屋、
戦争をきっかけに衰退するけれど
朝鮮戦争(朝鮮動乱)を機に盛り返し
大丸谷坂も色とりどりのモルタル建築に
横文字の看板のホテルが並ぶ坂になります。

そしてチャブ屋は、
1957年施行の売春防止法により消滅。

大丸谷坂のイタリア山庭園入口のすぐ近くに
数年前までピンク色の古惚けたラブホテルがあって
なんでこんな環境の良い閑静な住宅街に
ラブホテルがポツンとあるんだろうと不思議だった。

今思うと、あのホテルは
チャブ屋の名残だったのかなと思う。