江ノ電 龍の口法難会 Ⅲ

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今日は、タイトルになっている
龍の口法難会って何?と思っている方への記事になります。

法難とは、仏法を広めようとした為に受けた迫害の事。
日蓮は4度の法難に会っていますが、
この龍の口法難会は
日蓮が、鎌倉時代の刑場である
ここ龍ノ口で処刑されそうになった
1271年9月12日の法難に対する法要です。

龍の口刑場へ
日蓮はだか馬に乗せられ
連行される途中、
鎌倉の桟敷尼が
胡麻の牡丹餅を
鍋蓋にのせて差し出したとの
故事にちなみ
龍口寺堂内で
参詣者すべてに行き渡るほどの
牡丹餅が高所から撒かれます。


日蓮は、幕閣による評定を経ずして
直接刑場に連行された経緯があり
一部の幕閣から異議が出されたこともあって
斬首を免れるのですが、
それにちなんで、この牡丹餅は難除け牡丹餅と呼ばれ
これを食すと年中無難、
あらゆる災難を免れる効験があると言われています。
ここで撒かれる牡丹餅は、講中が題目を唱えながら
鎌倉時代の手法で手作りしたものだそうです。

実は、この時に桟敷尼が日蓮に渡したのは、握り飯で
それが地面に落ち砂が付き
胡麻団子のようになったという説や
日蓮の市中引き回しを聞いた桟敷尼が
牡丹餅を差し上げようと作りはじめたけれど
結局、間に合わず
ごま塩をかけた握り飯を渡したという説もあります。

ちなみにこの記事に登場した桟敷尼とは、
将軍宗尊親王の近臣、兵衛左衛門尉祐信の後家尼です。