JR根岸線 洋光台スナップ その2

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病み上がりの気だるい体をおして、港南台駅から歩いたこの日、
洋光台駅を過ぎた辺りで「もういいや」という気分になっていました。
その気持ちを跳ね除けられなくなったのが、栗木に差し掛かるトンネル脇の階段を見上げた時。
その階段を登りさらに根岸線のトンネルの向こう側に行こうという気力は残っていませんでした。

階段の登り始めの場所で腰を下ろし、今来た道を眺めます。
暖かい冬の日差しが差していました。
その中でただただボーと時間を過ごす。
そして列車が来ればおもむろにカメラを持ち上げ気負うことなくシャッターを切る。
ここでは、人に見せる写真なんて撮ろうとは、思わなかった。
写真を撮ったのは、ただそこにカメラを持っていたから。

風景写真・鉄道写真のイロハも捨てて気負いも捨ててカメラと遊ぶ。
否、電車の姿を見て童心に帰る。
いつまでもその階段に腰掛けていたい気持ちでした。