横浜~戸部
パッと咲いては、
我先にと散り行く桜。
それは、潔いと美化され
兵士達は、
桜の花の生き様を尊ぶように
洗脳されたという。
先日4月7日の天声人語に
大和が海に沈んでから
77年目の忌日であるとあった。
船体は鹿児島西方沖の海底に今も眠る。
生還を期さない
戦艦大和の沖縄への出撃。
それは、「水上特攻」と呼ばれた。
そして
乗組員3000人超の命が奪われた。
出撃前日、
瀬戸内海で訓練中の艦上で
「桜、桜」と叫ぶ声が上がったそうだ。
乗員は先を争って双眼鏡に取り付いた。
そして、
「コマヤカナル花弁ノ、
ヒト片(ひら)ヒト片ヲ
眼底ニ灼(や)キツケントス……
桜、内地ノ桜ヨ、サヤウナラ」。
77年前の、この国の現実。
写真は、今春の石崎川です。